小説の茨城  茨城をテーマまたは舞台にした小説集です。小説
 の舞台は、霊峰筑波、徳川光圀公の本拠であった
 水戸、東国の武神を祭った大社を持つ鹿嶋など。
あるサラリーマンの日記  梅宮引道
 
 
 私は平凡なサラリーマン。名前を明かそうか?いや、やめておこう。
かりに、北村信明とでもしておいてもらおう。
「あら、今朝は早いのね」
妻が言う。
「今朝は会社に行く前に得意先へいくんだ」
私の子供はまだ幼い2才だ。
ネコも飼っている。
ネコに箱の中に豆をいっぱいつんでひかせている。
子供はうれしそうに見ていた。
「おお、そんなに珍しいか。元気でいろよ」
私は家を出た。
 私は課長なのだが、ITといわれても、どうももう一つ、使え切れない。
でも難しいことがあると、部下に相談するのもしゃくなので、死んだ先輩とメールのやりとりを
している。
 私の会社はエジプトにも支社がある。よく出張する。
私の情報獲得術は、ピラミッドの上にのぼり下界を見渡すことだ。
世界中のできごとが手にとるようにわかる。
昼食の時間になった。
私は急ぎの仕事があったので、いきつけのレストランの店長にムリをいって、パソコンを使わせ
てもらっていた。し
ばらくしたらトイレにいきたくなったがムリなので、下剤をもらって飲んだ。パイナップル味だ
った。
このサービスは私は口コミで広めてやろうと思う。
マフィヤのチンピラが入ってきた。
しかし、ヤツは、前のボスから宝石のありかを聞いていた。前のボスは抗争でやられた。
退社時間になった。
「どうだ。今晩、オデンで一杯」
同僚がさそう。
そういえば1日前は、割烹料亭へ部長につれていってもらった。
なかなか店内は凝っていて、私が入っていくと自動的にボンボリに灯りがともった。
2日前はちがう他の部長が、北海道のカニを食べにつれていってくれた。
「オマエは社長派か」
「いいえ」
「会長派になるんだ。社長を反対動議でクビにするんだ。オレたちの仲間に入るのだったらこの
カニ食べてよろしい」
といった。
「ただいま」
私は家に帰った。
「あれ。今日の新聞にはテレビ欄がないぞ。おかしいな。しょうがない。洋子。コンビニでピア
を買ってこい」
 不思議な日だった。しかも夢までが不思議なのだ。
銀色の着物を着た水戸黄門といっしょに、助さんと格さんがギヤマンのグラスでワインなぞ飲ん
でいるのだ。
次の日は出張だった。
唐に着いたが、日本にはない奇病になって帰ってきた。